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最先端のドライアイ治療 IPL

[2023.05.02]

 2023年5月2日で、開院して2年6か月が経過しました。この日までに、8859名の新規の患者様が来院され、2342件の手術(このうち白内障手術は2299件)を施行させていただきました。

 日本国内は、ゴールデンウイークの真っ只中です。北見市内は例年より早く桜が満開となり、いたるところで満開の桜を目にすることができ、この北の果ての地にも春が来たことを実感し、うれしい気持ちにさせてくれます。新型コロナウイルスによる行動制限も解除され、久しぶりに人の動きが大きなゴールデンウイークとなっていますが、ウイルスが消滅したわけではないので、これからも感染対策は忘れずに続けていく必要はあると考えております。

 5月5日は端午の節句、我が家でも五月人形を飾り、ささやかながら端午の節句の準備を行っております。調べてみますと、なんと端午の節句は元々は女性の厄払いのための女の子のお祭りの日だったそうです。端午の節句で使われる植物の菖蒲(ショウブ)が武事に関わる「尚武」や「勝負」という言葉につながり、平安時代から男の子のお祭りに変わっていったのだそうです。

 さて、この度当院では、ドライアイの最先端治療である集中制御パルス光療法(Intense  Pulsed Light : IPL)をオホーツク管内で初めて導入いたします。

 IPLは、元々は皮膚科領域において、肌の老化の症状を改善する目的で行われてきた治療(フォトフェイシャル)ですが、その治療を受けた患者さんのドライアイ症状が改善することが偶然発見されたことから、眼科領域においてもドライアイの治療を目的に普及してきた治療です。

 ドライアイの患者さんは非常に多く存在しますが、その80%以上がマイボーム腺機能不全を伴っているといわれています。マイボーム腺とは、瞼の中に横並びに存在している涙の成分を分泌する袋状の組織のことです。涙は水分と油分から構成されておりますが、マイボーム腺は油分を分泌しています。このマイボーム腺が正常に働かなくなる状態のことをマイボーム腺機能不全といいます。

 ドライアイの治療としては、目薬による治療を行うのが一般的です。それでも十分な効果が得られず、かつマイボーム腺機能不全を伴っている場合には、特殊な抗生物質の目薬や瞼を温める治療(温罨法)、瞼を清潔に保つ治療(眼瞼清拭:リッドハイジーン)などを行います。さらに、新しい治療法として登場したのがIPLです。大きな副作用の心配もなく、ドライアイおよびマイボーム腺機能不全に対して大きな効果が期待できる治療です。

 日々、外来診療を行っていると、ドライアイおよびマイボーム腺機能不全に悩まされている患者さんがとても多く存在していることを実感します。様々な目薬を駆使してもなかなか症状が改善されない患者さんもいらっしゃり、私自身も手詰まりとなってつらい気持ちになることも多くあります。IPLが、そんな状況を打開するための大きな光明となることが期待されます。

 現在、治療開始に向け準備を整えております。準備が整いましたら随時お知らせいたします。

 尚、IPLは自費診療となります。

 


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