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加齢黄斑変性の治療

加齢黄斑変性は、私たちがものを見るときに使う黄斑部の機能が障害される疾患です。「滲出型」と「萎縮型」があり、「滲出型」は、新生血管が発生し出血することで網膜に障害がおこるタイプの疾患です。進行が速く急激に視力が低下します。また、「萎縮型」は、網膜の細胞が加齢によって変性し、老廃物が蓄積して栄養不足になり、その結果、除々に萎縮する疾患です。進行が穏やかなので気づかない人もいます。

症状として

  • ものがゆがむ
  • 視力が低下する
  • 部分的に見えづらくなる
  • 視野の中心が見えづらい
    などがあげられます。

治療について

滲出型黄斑変性の治療法としては、抗VEGF(血管内皮増殖因子)薬を眼内に注射する方法や、光線力学的療法(PDT)などがあります。補助療法としてはサプリメントがあります。

 

【抗VEGF(血管内皮増殖因子)治療】

VEGF(血管内皮増殖因子)は体において血管の伸長に関与している物質で、様々な病気の発生と悪化に関与しています。抗VEGF治療とは、VEGFの作用を阻害する薬剤(抗VEGF薬)を用いて、病気を抑制、改善しようとする治療です。

抗VEGF治療は、様々な網膜の病気に対して有効で、加齢黄斑変性もその一つです。

点眼による局所麻酔と消毒の後、角膜輪部(黒目の縁)から約4mm前後離れた結膜(白目)の部分から薬液を眼内へ注射します。当院では、現時点で最も細い注射針を用いて注射を行っており、痛みはほとんどありません。

注射後の感染を予防するために、注射の数日前から数日後にかけて抗菌剤の点眼を行います。

抗VEGF治療の全身的な副作用には、心筋梗塞、脳梗塞などがあります。心筋梗塞と脳梗塞は、その既往があるとリスクが高くなり、6か月以内に発症歴のあった患者さんには治療を控える場合があります。眼合併症には、眼内炎(感染性、非感染性)、結膜下出血、一過性の眼圧上昇、白内障、網膜剥離、眼内の出血(硝子体出血)などがあります。

抗VEGF薬は1回の投与では疾患を完治できないことが多く、1~数か月おきに繰り返して投与を行うことが多いです。

主な投与方法は以下の通りです。

①疾患が悪くなると投与する

②初めに数回続けて投与を行い、その後は疾患が悪くなると投与する

③ある一定の期間繰り返して投与を行う

④上記を組み合わせて投与を行う

当院では、主に下記の2種類の抗VEGF薬による治療を行っております。

  • アイリーア  1回の注射の費用 3割負担で約43,000円 1割負担で約14,000円
  • ラニビズマブBS 1回の注射の費用 3割負担で約27,000円 1割負担で約9,000円

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