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そろばん・暗算のすすめ~オホーツク管内の子供たちへ~

[2024.12.22]

 2024年12月15日に、北見市端野町公民館において、『第46回全国珠算教育連盟オホーツク支部小学生珠算競技大会』が開催されました。 

 この大会は、オホーツク管内において、珠算(そろばん)教室に通っている小学生の生徒さんが、そろばん・暗算による計算力を競う大会で、私は素人ですが、ご縁があり毎年のように観覧させていただいております。

 そろばんは、まさに珠を指ではじいて計算する道具を用いての計算、暗算は“そろばん”は使わずに頭の中で行う計算(生徒さんは、頭の中に“そろばん”のイメージが作られており、そこで計算をするのだそうです。私にとっては意味が分からないという感じの世界ですが、コツコツ練習を積むことで、だんだんできるようになるのだそうです。)です。

 生徒さんたちは、普段は、何級あるいは何段といった試験を目標に練習をされているのですが、競技としての大会も定期的に開催されており、全道(県)大会、全国大会まであります。

 大会の種目としては、総合競技(紙面に書かれている計算問題をそろばんおよび暗算で計算する。問題は、かけ算、割り算、見取り算(足し算と引き算)、かけ暗算、割り暗算、見取り暗算などの種類がある。)、読み上げ算競技(出題者が高速で読み上げた問題をそろばんで計算する)、読み上げ暗算競技(出題者が高速で読み上げた問題を暗算で計算する)、フラッシュ暗算競技(画面に高速で表示される数字を暗算で計算する)があります。

 総合競技は、正解した問題の合計点数で、読み上げ算競技、読み上げ暗算競技、フラッシュ暗算は、難易度の高い問題を正解できた順番で、順位が決まり、それぞれの種目の優勝者が決定します。なお、優勝者は、全学年、小学6年生、5年生、4年生、3年生以下、というカテゴリーごとに決定します。優勝者以外にも、入賞者にはトロフィーや賞状が授与されます。

 また、各そろばん教室対抗の団体戦もあり、北見市の『飯田珠算研究所』が優勝し、見事5連覇を果たしました。

飯田珠算研究所ホームページはこちらをクリック

 オホーツク管内には、『飯田珠算研究所』(北見市)のほか、『北見珠算研究所』(北見市)、『しらかばスクール』(北見市)、『土本珠算教室』(北見市)、『かんの珠算教室』(北見市)、『鈴木珠算教室』(斜里町)、『畑山珠算教室』(網走市)、『玉井珠算教室』(網走市)、『網走珠算塾』(網走市)、『丸山珠算研究所』(美幌町)、『渡部そろばん教室』(津別町)、『西興部夢クラブ』(西興部村)、計12のそろばん教室が存在し、各教室の先生方が、互いに協力し、一致団結しながら、大会を運営されているほか、日常的に管内の子供たちの教育に情熱を注がれています。

 北海道の珠算教育は、全国的に見てもレベルが高く、全日本チャンピオンも数多く輩出しています。そんな北海道内においても、地域によってレベル差は存在します。珠算は義務教育ではないので、当然と言えば当然ですが、道内において、オホーツク管内は非常にレベルが高い地域です。人口が多くない地域であるにも関わらず、高いレベルが維持されていることは、各教室の指導者の先生方の熱意と努力の賜物に他なりません。

 全国的に見ても高いレベルの珠算教育を受けられる環境にある、オホーツク管内の子供たちは、本当に恵まれていると思います。

全国珠算教育連盟ホームページはこちらをクリック

 何でもデジタル化の現代において、“そろばん”というと、アナログで昔っぽいイメージを持たれるかもしれませんが、最近は、そろばん教育の有用性が見直されてきているそうです。

 そろばん素人の私が、傍から見ていても、そろばんをベースにしての暗算力というのは、人間の脳において、強力なアイテムになるに違いないと感じます。

 何しろ、何桁もの計算が、紙に数字を書く前に、電卓やコンピュータのキーを叩く前に、一瞬にして頭の中でできてしまうのですから。

 人間の生活において、数字は決して欠かすことのできない道具です。何を考えるにしても必ず、数えること、計算することは常について回っているはずです。この先AI(人工知能)が発達し、それに依存する割合が大きくなったとしても、人間が自分で計算する力が不要になることは、恐らくないでしょう。

 計算をする能力は、生活をする、仕事をする上でとても有用、少なくとも持っていて損はない能力であると思います。

 そろばんを頑張っている生徒さん達は、毎日毎日、コツコツ、コツコツと練習を積み重ねられています。計算に取り組まれている最中は相当な集中力も必要です。そういったことが、忍耐力や集中力を養うと言われています。これは、これから先の人生における学習や仕事においても大いに生きてくることでしょう。

 さらには、大会に参加することで、緊迫した場面を経験したり、入賞しトロフィーや賞状をもらえることで喜びや達成感を得ることもできます。勝つ喜び、負ける悔しさを体感でき、強いライバルたちと競うことで、お互いに切磋琢磨して更なる成長に繋がっていきます。目の前に大会という目標があることが、昇級や昇段という目標以上に、刺激にもなり、努力を重ねていく大きなモチベーションになるようです。

 そろばん教室の先生からお話を伺うと、計算する力をいわゆる“我流”で身に着ける前に、そろばんを始めて、そろばんを基礎にした計算力を身に着けた方が、より効率的で、上達が早くなるのだそうです。

 それにしても、そろばん教室の先生方の熱意には、いつも感心させられます。プライベートな時間を削って、子供たちの成長のために情熱を注がれている、圧倒的な熱量を感じます。それは、そろばん・暗算の技術の教育に留まらず、人間形成においても良い影響を与えていると感じます。少子化が進む現代においても、故郷から世の中に貢献できる人材を一人でも多く育てようという強い気持ちが感じられます。教育の問題が何かと話題になることが多い昨今において、お世辞抜きに“教育者の鑑”であると断言できる程です。

 習い事をお探しの親御さんは、是非、そろばんを選択肢にしてはいかがでしょうか。本当におすすめです。

 最後に、そろばん・暗算の全国大会『全日本珠算選手権大会』の動画(読み上げ暗算、読み上げ算、フラッシュ暗算)を紹介します。見ると、きっと大きな衝撃を受けると思いますが、努力を重ねると、それに近づくことができるようです。

全日本珠算選手権読み上げ暗算競技

全日本珠算選手権読み上げ算競技

全日本珠算選手権フラッシュ暗算競技

 

 

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