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菅原眼科は『アイフレイル対策』に積極的に取り組んでいます

[2023.12.09]

 2023年12月2日で、開院して3年1か月が経過しました。この日までに、10332名の新規の患者様が来院され、2941件の手術(このうち白内障手術は2891件)を施行させていただきました。

 以前にも取り上げさせていただいた話題ですが、当院は、『アイフレイル』に対して積極的に対策を行う意識をもって毎日の診療を行っており、改めて、『アイフレイル対策』についてのお話をさせていただきます。

 『フレイル』とは、「加齢に伴う様々な臓器機能変化や恒常性・予備能力低下によって、外的ストレスからの健康障害に対する脆弱性が増加した状態」「健康状態と要介護状態との中間の状態で、適切な介入を行うことにより、機能回復が期待できる状態」を指す概念です。『フレイル』に対して対策をとること、介入することによって、疾病の予防・重症化の予防、健康寿命の延伸につながると考えられています。

 つまりは、歳を重ねると、誰でも体のいろいろな部分が弱ってきて、病気にかかりやすくなりますが、何らかの手当てをすることで、病気になることを予防できるという考え方です。

 『アイフレイル』は、目の『フレイル』を意味し、「加齢に伴って眼の脆弱性が増加することに、様々な外的・内的要因が加わることによって視機能が低下した状態、また、そのリスクが高い状態」と定義されています。

 視機能が低下すると、歩くことなど体を動かす能力が低下し、転倒や骨折のリスクが増加する可能性があります。また、見え方が悪くなることで、外出すること、家族・友人を含めた人と会うことなどへの意欲が低下して社会的に孤立するリスクが高くなると報告されています。さらには、視覚障害は認知機能の低下、認知症のリスクを上昇させるとも言われています。

 したがって、『アイフレイル』に対して対策をとること、介入することによって、介護を必要とする人を減らし、健康寿命の延伸につながることが期待できます。

 アイフレイル対策の目標として、以下の3つの目標が掲げられています。

①目のせいで、日常生活が制限される人を減らすこと

②目のせいで、要介護状態に至る人を減らすこと

③目のせいで、読書、運動、スポーツ、趣味など人生の楽しみや、快適な日常生活が制限される人を減らすこと

 アイフレイル対策としては、目薬や手術などによる治療のみならず、些細な目の不快感や見にくさなどに対して、単に「歳のせい」で済ませず、ちょっとした工夫、ちょっとしたアドバイスを行うことも含まれます。これらは『プチビジョンケア』と定義されています。

 アイフレイル対策活動は、2021年10月に、日本眼科医会および日本眼科啓発会議によってはじめられたものですが、私自身も一眼科医として、この活動の理念に共感する部分がとても大きく、当院設立の理念に合致する部分も大きいと感じており、アイフレイル対策に積極的に取り組むべく「アイフレイルアドバイスドクター」として登録させていただいております。

 オホーツク地域の方々の健康寿命を延ばし、少しでも長く人生を楽しんでいただくためのお手伝いするために、これからも、『プチビジョンケア』も含めた『アイフレイル対策』に積極的に取り組んでまいります。

 どんな些細な症状であっても、目について何か気になる点がございましたら、いつでもお気軽にご相談下さい。

 当院は、オホーツク地域における『目の相談窓口』を目指します。

アイフレイルについて(日本眼科啓発会議)

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