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3Dデジタル眼科手術

[2022.07.23]

 2022年7月19日、診療終了後に院内において、医療機器メーカーさん主催の3Dデジタル手術(別名ヘッヅアップサージェリー,heads up surgery)の説明会が開催されました。

 3Dデジタル手術とは、専用メガネを装用して巨大3Dモニターを見ながら行う手術のことです。一般的に白内障手術をはじめとする眼科手術は顕微鏡を覗きながら行います。手術においては物が立体的に見えることが非常に重要ですが、3Dデジタル手術は顕微鏡を覗かなくとも立体的に見える状態で手術を行うことができます。

 顕微鏡を覗きながら手術を行う際には、術者の頭はうつむき気味の姿勢となるため、その姿勢が長時間に及ぶと首の部分(頸椎)に負担がかかり、頸椎を痛めてしまうこともあります。3Dデジタル手術の場合、別名ヘッドアップ手術ともいう通り、頭を上げた姿勢で手術が行えるため、首への負担を軽減できるという利点があります。

 その他、他の多くのスタッフと術者と同じ視点でリアルタイムの手術画像を共有できたり、人間の眼の解像度では認識するのが難しいものも、デジタル画像を加工処理することによって認識することが可能になるなどの利点があります。

 開発当初は、実際の術野での手の動きに対して画像が遅れる時間差が生じてしまう欠点が指摘されていましたが、技術の進歩でかなり解消されてきているようです。

 非常に新しい技術で、当院ではまだ導入しておらず、全国的にもまだ広く普及しているわけではありませんが、顕微鏡手術の欠点を補う形で今後発展していくかもしれません。私もその技術の進歩を興味深く且つ注意深く見守っていきたいと考えております。

 写真は3Dデジタル眼科手術の模擬手術を行っているところです。

 

 

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